製菓用米粉1kg
価格は税込(消費税 8% )です
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平成30年に製菓用米粉の原料としてミズホチカラの栽培をしました。翌年の平成31年1月より熊本製粉に製粉の依頼を出し、1年半をかけてようやく製粉されたものが手元に届きました。
製菓用米粉とは、通常の米粉(上新粉)よりもはるかに細かく、小麦粉のような細かさです。
製粉方法は詳しく知らされていませんが、製菓用の米粉とされています。パン用の製粉とは若干違うようですが、用途が広がる可能性がありましたので製菓用米粉として製粉を依頼しました。
製菓用ですが米粉パンも作ることは可能です。
すでにミズホチカラから正信を原料にした米粉に切り替わりましたが改めてなぜ品種を変更したのかお伝えします。
まず、ミズホチカラという品種がどのような意図で改良されたのかというと、お米全体が余り価格が安くなっていた背景があります。どの農家も田んぼでご飯用のお米を栽培するため、供給過剰になっていました。
そのため、国はお米の価格を適正価格に維持するために、加工用や飼料用としてのお米を新しく改良し、これらを栽培すると補助金がでるように政策を打ちました。これがミズホチカラが開発された経緯です。
ミズホチカラは食味を重視しておらず、少ない面積で多くの収穫を得るように改良されたのですが、これはつまり肥料を多く投入することを前提とした栽培が基本になります。1つの稲穂に多くの籾が付くのですが、当園のような無肥料での栽培の場合ですと、充実が不足する籾が多くなり、収穫量はほとんど増えることはありませんでした。
ミズホチカラは2年間栽培したのですが、やはり多収穫を前提として改良された品種であるということが稲の姿を見ていても伝わってきたのです。
ミズホチカラが米粉に向くといわれている理由は、アミロース含量が低くないことやでんぷんの損傷率が低い点だと聞いています。
でんぷんの損傷率はわかりませんが、当方で栽培していた正信という品種はアミロース含量が低いということはなく、同じような性質であると思い、この品種を製菓用米粉の原料にすることを思いつきました。
正信は自然栽培の提唱者、福岡正信氏が品種登録をしたお米だそうです。
ミズホチカラに比べとてつもなく力強く、無肥料でも葦のような茎をしています。しかし、この品種の弱点は飯米としてはあまりおいしくない点です。
これまで、この品種はその力強さが好きで栽培していたところがあるので、製菓用米粉の原料になれれば栽培が続けられると思いました。
粉の性質はミズホチカラより若干劣るようですが、米粉パンも無事に焼くことが出来ました。
ぜひ正信の力強い稲の姿を思い描きながらこの米粉を使ってみてもらいたいと思います。
クリックポストでの発送は総重量が1kg未満までですので、こちらの商品はクリックポストでは発送できません。
400g2袋にてご注文下さい。
1kgを1つご注文されますとゆうパックになりますので400g2袋にてご注文いただく方が割安でお届け可能です。
お米20kgの段ボールには12袋(12kg)まで、10kgの段ボールには6袋まで入ります。
送料は自動計算をしており、最後の確認画面にて確認できます。
2024年1月 サタケ穀物分析センターにて検査を行いましたのでお知らせいたします。
粒度分布 10%13.35μm・50%27.92μm・90%63.14μm
損傷澱粉 3.8%
アミロース 17.8%
水分 13.1%
タンパク質 6.3g/100g
特にアミロース含量は米粉パンに使用する際には重要な数値ですが、17.8%という数値は決して高くないようです。
製菓用米粉という商品名ですが、米粉パンを焼くことも可能ではありますが、他社製品に見られるミズホチカラなどの米粉に比べれば膨らみは弱いものになることがわかります。
しかし、当園ではミズホチカラの品種特性が多収穫することを目的とした品種改良がおこなわれている点において、あまり好ましくないと判断しました。
当園では無肥料栽培を基本としているのは、環境負荷をかけないことや、稲本来の力を引き出すためでもあります。
その意味で、肥料を多く使用することが前提として作出されたミズホチカラ等の多収穫品種は自然栽培に向かない品種であると判断しました。
そのため、今後も製菓用米粉の品種には正信を使用していく所存です。